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2012年1月14日 (土)

第二話:伝説のラーメン屋

 前回の話でつぶれたソバ屋の後にどんな店が出来るのだろうかと、我々は興味津々で待つ事数カ月....ずーっと廃墟のままだったその場所にやっとラーメン屋が出来ました。

 開店記念のラーメン一杯200円セールが大成功。店の外まで行列が出来ている。最初は以前のソバ屋の事が脳裏をよぎり躊躇していた我々でしたが、その行列をみて、決死の覚悟で偵察してみたところ、予想に反して「旨い!」もしかしたら、予想に反してこの店はハヤるんじゃないかと心配しました。が、やはり...

  ラーメン一杯200円セールが終わると段々と客足が遠のき、2週間もたつと元のソバ屋と同じ状態。つまり、よくて客が1人入っているという状態。「おやまぁ」と思ったのですが、「味は良い」のでまた入ってみました。

 そうしたら、200円セールの時にいた若者の店員はどこかにいってしまっていて、そこにいるのは駅の通路に寝ているような小汚いジジィ。これがやはり予想通りの働きで、注文しても5秒後に忘れるニワトリのような頭脳。時々店の奥の方でラーメン作ってるオヤジが出てきて客の注文を取ったりしてました。でもって、当然ながら金の計算は出来ません。勘定に千円札を渡すとレジの前で考え込んでしまうので、しかたなく客の方から「200円だよ」と釣り銭の額を教えてます。まだ千円札ならよいのですが、五千円とか一万円札を渡したひにゃ、もうパニック状態。だって札の枚数数えられないんだもの。しょうがないから、客が「いいよ、いま両替してくるから。千円ならわかるんだろ?」てな状態。

 我々はやはり「味が良い」というただそれだけの理由で何度かその店に行ったが、店を出るたびに口々に「味はいいんだがなぁ~」とつぶやいていました。

 1カ月後行ってみたら、さすがにそのジジイはいなくなっていて、奥の方でラーメン作っているオヤジが注文をとるのとレジ打つのを兼任でやってました。「最初からそうすりゃよかったのに」と我々は思いました。が、しかし、しばらくすると今度は日本語が通じないオネーチャンの店員が。時々言葉がわからないから奥でラーメン作ってるオヤジが出てきて教えてました。(このオヤジは一体何者?)やはり我々は店を出るたびに「味はいいんだがなぁ~」と口々につぶやく日々。ある日いったら、そのネーチャンがオヒヤと一緒に消費者金融のティッシュを「はい、どうぞ」と渡す。ティッシュ配りのバイトを同時にやっているとは恐れ入りました。「味はいいんだがな~」

  結局その店は前のソバ屋よりは長くもったのですが、しかし数カ月後に消えてなくなってしまいました。我々は口々に「味はよかったんだがな~」と、ラーメンの味より店員の不味さで消えていってしまった事を残念がったのでした。

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